「どこが闇が深い」と言われるんだろ?
こんな疑問に答えていきます。
早速当記事の結論です
未経験からIT業界に転職するならSESは全然ありです。
当記事ではSES企業は闇と言われる理由と、なぜ未経験からの転職ならアリなのか?を紹介してきます。
またホワイトなSES企業の見つけるコツも紹介していきます!
この記事を書いているのはこんな人
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文系大学卒→エネルギー関係の商社に営業として入社(約1年半)
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IT業界に興味を持ってSES企業に転職(約1年2ヶ月)
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社内開発をしたいと思って自社・受託開発企業に転職(現在)
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現在はWEB系開発のプロジェクトリーダー
本記事の内容
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SESが闇が深いと言われる理由
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SESの闇を回避する方法
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向き不向きはあるけど、闇というほどでもない
SESをネットで調べると悪いウワサばかりで不安になりますよね。
筆者も実際に未経験からSES企業に転職するときに同じ気持ちでした。
当記事では過去にSES企業で働いていて、現在は自社開発のPLをやっている筆者の視点から事実をまとめましたので最後までお読み下さい!
Contents
SESが闇が深いと言われる理由
SESが闇が深いと言われる理由で代表的なものは以下です
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偽装請負が横行している
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給料が上がりにくい
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勝手に経歴を盛られる
それぞれ順番に見ていきましょう。
偽装請負が横行している
そもそもSES契約というのは別名「準委任契約」と言われます。ざっくり説明すると以下のような意味です。
エンジニアのスキルを貸す代わりに、その働いた時間分の報酬を受け取る契約形態のことを準委任契約という。
このときにポイントなのがSES契約は会社同士で結ばれるので、相手先の企業からSES企業に作業依頼がある場合はエンジニア個人ではなく、企業を通してその依頼をしなければならいという点です。
ただ、実務では相手先の企業から直接エンジニアに作業の依頼があり、企業を通して作業の依頼があることはほぼないと思ってください。
これを偽装請負と言います。
偽装請負・・・作業依頼を会社を通してやっているように契約をしているが実際はクライアントから直接エンジニアに作業依頼がある
SES企業も偽装請負を黙認している
確かに契約上は作業の依頼をするときに会社を通す必要があるのですが、実務でいちいち会社を通していると仕事がなかなか進みません。
確かに常駐していて、すぐそこにいるエンジニアにお願いするために会社を通すのは面倒です。
ただ、契約とは違うことをしているのは事実なので闇と言われるのは仕方ないかなと思います。
給料が上がりにくい
SES企業の闇の1つとして給料が上がりにくいという点があります。
SES企業に入社する人の中には未経験からの転職をしてくる人などもいます。未経験の人はスキルや市場価値が低いので転職時の給料も当然低いです。
ただ、問題なのは頑張っても給料が上がりづらいという点ですね。
多重請負構造があるので給料が上がりづらい
給料が上がりづらい原因としては「多重請負構造」というIT業界の闇が関わっています。
多重請負構造というのは1次受け、2次受け、3次受けとやっているうちに、下層の人がどんどん給料が低くなることですね。
1次受け企業は開発依頼元から潤沢な開発資金を受け取っているのですが、こういう企業は自社の社員だけでは開発をせずにSES企業から人員を調達することがよくあります。
当然2次受け企業には1次受け企業が依頼元から支払われた資金の予算内で報酬が支払われるので2次受け企業の社員の給料は1次受け企業の社員の給料より低くなります。
さらに酷いのが、2次受け企業が自社から社員を調達せずにさらに別のSES企業から人員を調達して1次け企業に派遣したりします。
こうなるとどんどん給料が低くなるのは目に見えてますよね。
IT業界全体がこのような構造を黙認しているので、下請けになればなるほど給料が低くなるというのは闇かなと思います。
経歴を盛られる
SES企業が他社にエンジニアを派遣するときに、1部では経歴を盛ったりする企業もあります。
例えば以下のような感じですね。
本当:Javaの経験1年。JavaScript未経験。
盛った場合:Java3年、JavaScriptは1年ほど。
エンジニア本人がこんな経歴詐称をするわけありませんよね。
営業がスキルシートを書き換える
IT業界ではエンジニアがこれまでどのような開発や言語を使用したきたかを書くスキルシートというものがあります。
要はIT技術専用の履歴書みたいなものですね。
このスキルシートを営業がお客さんからの「ウケ」が良いように書き換えることがあります。
営業にとってエンジニアは商品
SES企業の営業はエンジニアの派遣先が決まればインセンティブで儲かるので、エンジニアをできるだけ早く大量に売りたいわけです。
このときに「経験が浅いエンジニアです」とお客さんに紹介するのではなく、経歴を持ってお客さんに提案するんですね。
結局この被害に遭うのはエンジニア本人だけです。
なぜなら、お客さんからしたら経験のあるエンジニアが来ると思ったらほぼ未経験の人が来て能力以上の仕事をさせられるのに、SESの営業は派遣さえすればインセンティブで給料が増えるからですね。
ぶっちゃけ成長はできる
能力以上の仕事をさせられるので成長できると言えば成長できるのですが、メンタル弱い人だとぶっちゃけキツいです。
ちなみに筆者はこれで成長しました。笑
ただそれで良いのか?というのは別問題なので、営業成績のためにエンジニアの経歴を盛るというのは闇と言われる原因の1つかなと思います。
このようなブラックなSES企業を避ける方法も後述しますので、もう少し読んでください。
SESの闇を回避する方法
不安になるようなことばかり書いてきましたが、当然このようなSES企業ばかりではありません。
ネットやウワサではこのような悪い情報だけが広まるものです。
ここからは安心できるSES企業の選び方を伝授していきます。
自分でSES企業を選ぶと失敗する
注意ポイント
未経験から転職するときに、転職サイトの求人から自分で企業を探して選考を受けるのはやめましょう。
理由としては転職サイトに掲載している内容は求人を出している企業が決めるので「良いこと」しか書いていないんですね。
仮にあなたが社長で求人を出す立場だとしたら、良いことは書くけど悪いことはわざわざ書かないですよね。なので、偏った情報しか載っていない転職サイトで求人を探すと悪い部分は見えてきません。
なので企業を選ぶ時は必ず応募しようとしている企業をよく知る人から情報収集をする必要があります。
企業選びはプロの力を借りる
「応募しようとしている企業をよく知っている人なんていない」と思っている人はたくさんいると思います。
そういう人は転職エージェントを使うと良いです。中でもIT業界に特化した転職エージェントがおすすめですね。
筆者もこれまで転職を経験していますが実際にエージェントを利用して感じたメリットが以下です。
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IT業界に特化しているので履歴書だけでなくスキルシートについてもアドバイスをくれる
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希望を伝えるだけで非公開求人などをたくさん紹介してくれる
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面接で言い忘れたことなども面接後にエージェントから伝えてくれる
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採用が決まった後の給与交渉もエージェントがやってくれる
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上記の全てが無料
どれだけ使っても無料なので使わない手はないかなと。
特に転職が初めての方は絶対に使った方がいいです。
転職エージェントは企業の人事と直接繋がっている
SESでも努力した分だけ給料をあげてくれたり、経歴を勝手に盛ったりしない企業もあります。
ただ、このような優良なSES企業を自分で転職サイトから自力で探すには時間と労力がかかってしまいます。本業を続けながら自分だけで転職をするのはかなり大変ですよ。
しかし転職エージェントは一度登録さえしておけば希望にあった求人を探してきてくれるので、本業を続けながらの転職を考えている人にはかなりおすすめです。
詳しくは下記の記事で筆者が実際に利用して満足度の高かった転職エージェントを紹介しているので是非参考にしてもらえればなと思います。
向き不向きはあるけど、闇というほどでもない
ここまでSES企業の悪いところばかり紹介してきましたが実はメリットだってあります。
筆者が実際にSES企業で働いて、SESにしか無いメリットもあったと感じています。詳しくは下記記事で「SES企業のメリット」について解説していますので気になる方はご覧ください。
>> SES企業のメリット・デメリット【未経験からの転職実体験】
フリーランスとSESは同じ働き方
ネットでは「SES企業は悪」と言われていますが「フリーランスは自由で楽しい」みたいな風潮がありますよね。
ただ、フリーランスの人の働き方の多くはSESエンジニアと同じです。一部優秀なフリーランスの人は技術顧問みたいな感じでいざというときだけ助けてくれれば良いという働き方を実現している方もいますが、ほとんどの場合は客先に常駐して顧客からの指示のもと開発などをします。
注意ポイント
筆者は現在自社で開発していて、SESとフリーランスの人の両方に手伝ってもらっていますが「やっている仕事(お願いしている作業)は全く同じ」です。
なのでネットに書いてある悪い噂だけを切り取って「SESは闇だ!」と決めつけるのは良くないかなと思います。
未経験からでも自社開発企業は狙える
ちなみに「未経験からの転職 = SES企業」と考えている人が結構いるかなと思いますが、そんなことはありません。
意外かもですが未経験からでも自社開発企業は狙えますよ。実際に筆者は未経験から転職をするときに大手自社開発企業から内定をもらうこともできました。
ただ筆者も転職する当時は未経験からはSES企業しか選択肢が無いと思っていました。
たまたま転職エージェントを使っていたのでエージェントの人から教えてもらうことができましたが、そのときにもしエージェントに登録していなかったら自社開発企業の面接すら受けることもなかったんだろうと思います。
転職においても「情報」は大事です。情報はあなたの可能性を広げます。
自社開発企業などのホワイト企業や非公開求人は転職サイトに掲載していません。
これらの情報を知らない人は結構多いです。情報がないだけで機会損失になるので情報の受け口を広げるという意味でも転職するならエージェントの登録は必須かなと思います。
ちなみに筆者が転職をしたときに利用した転職エージェントは以下です。
上記のエージェントがなぜおすすめなのか?は
「筆者おすすめのIT特化型転職エージェント4選」の記事で解説しているので読んでみてください。
まとめ
今回は「SESの闇」というテーマで記事を書きましたがいかがでしたでしょうか。
ネットでは悪い事ばかり目立ってしまいます。
エンジニアなら事実を元に論理的に思考する能力が必要です。「誰かが言ったから~、ネットに書いてあったから~」という考えだとエンジニアとしてはまずいかなと。
そして事実を知るためには情報量を大きくし、その中から真実を選別するしかありません。
情報量を大きくするためには情報収集の窓口を広げる必要があります。情報量を大きくするためにはTwitterでも良いし、知り合いでも良いし、手っ取り早く簡単な転職エージェントでも良いかなと思います。
この記事があなたの新たな一歩になれば幸いです。